博多「主、今時間よかと?」
審神者「…来ると思ってた」
博多「そうか…。
流石、お見通したいね。
もう答えは決まってるのかもしれんけど……」
審神者「いいよ、博多くん」
博多「わかった…あはは…。
……改まると緊張するばい」
審神者「いや、だから、いいよ、修行に行って」
博多「はぃぃ!?ちょ、ちょい待ち、主!
俺、まだ何の売り込みもしとらん!」
前田「主君、ご命令通り、修行道具一式をお持ち致しました」
審神者「ありがと、前田くん」
博多「ちょ、ちょ、ちょ!?
いやいやいやいやいや!
修行に行かしてもらう為に昨夜必死に考えた俺の自己アピールは!?」
前田「アピール?」
審神者「博多くんがいつも頑張ってくれてるのは知ってるよ。
大阪城ではいつも貴方にしかできないことをやってくれてるし。
この本丸の資源のことをいつも誰よりも気に掛けてくれている。
修行道具がだだ余りしてるからじゃなくてね。
そんな貴方だから、修行に行ってもいいって私は言ってるんだよ、博多くん」
博多「……俺が余計なことば言わなしても、しかっと見ていてくれたとやんね。
やけど、これだけは言わしてくれ。
皆に守られ、主に守られるだけの俺じゃなか。
強くなってくる。
皆と主の前ば行けるくらい、強く」
審神者「うん、期待して待ってる。
いってらっしゃい、博多くん」
博多「ああ、任せとき!
それじゃ…行ってくるばい!」
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審神者「そうだね…。
前田くん、私達は大阪城へ」
前田「はい。皆を集めて参ります」
審神者「極の子を全員と村正、それから堀川くんを呼んで来て」
前田「わかりました。
それでは、後程、門の前で」
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堀川「お待たせしました。
村正さんを連れてきましたよ」
村正「すみません。
ワタシはすぐに来ようとしたのデスが、蜻蛉切が何かと五月蝿くて」
堀川「村正さんがおかしなことを次から次へと言うからでしょ…?」
村正「huhuhuhu、おかしなことなど何も」
厚「これで全員揃ったか?」
今剣「ひー、ふー、みー、よー…」
愛染「うん、全員全員!
よーやく出発できるな!」
秋田「大阪城は久しぶりですね。楽しみだなぁ」
五虎退「博多がいないってことは、修行に行ってしまったんですね…」
前田「ええ、つい先程、旅立ちました」
乱「あの子の分まで頑張らないとね」
平野「主、部隊の編成と大まかな進行予定を教えてください」
審神者「うん、まずは先行の六振り。隊長、千子村正」
薬研「村正かぁ…しっかりやれよ」
村正「心配いりません。主に刃向かうなんてしませんから」
審神者「隊員は前田くん、平野くん、愛染くん、今剣。
そして堀川くんはお目付け役兼副隊長」
堀川「はい!
……極のみんなに混ざって僕が副隊長か。
兼さんの顔を潰さないように格好良くやらないとな…」
愛染「へへ~、一緒に組むのは久し振りだな、堀川!
昔みたいに、沢山大暴れしようぜ!」
堀川「うん、極の君達に負けないように頑張るよ。
よろしくね、愛染くん」
小夜「……僕は待機でいいの?」
審神者「うん、何があるかわからないから、小夜くんは体力温存しておいて。
槍の被害が出てきたり魔の階層があったら他の子達と交代。
それまではこのメンバーでできるだけ下の階層を目指して。
出陣しない子達は私の護衛ね?
それじゃ、みんな、いくよ。
いざ、大阪城地下へ…!」
全員「「「「「「出陣!」」」」」」
堀川「やったよ、兼さん!
やればできるものだね」
愛染「すげーな、堀川、この面子の中で誉を取るなんて!」
今剣「まけられません。
まだ、きわめでないあなたに、おとるわけには、いきません」
平野「…前田?大丈夫ですか?
顔色が優れないようですが…」
村正「疲れましたか?
服を緩めると楽になりますよ」
堀川「村正さん、隊長なら主さんと連絡を取ってもらえませんか?
………大丈夫、前田くん?」
前田「えぇ…問題ありません。
傷があるわけでもありませんし…進めます」
堀川「無理はしないで。
この階層を突破したら他の刀と交代させてもらおう」
平野「堀川さんの言う通りです。
無理は禁物。
……前田がそんな無理をしたら、同じようなことをする主に注意もできなくなってしまいますよ?」
前田「……それもそうですね。
わかりました。
主君の許しを頂けたら、他の刀と交代します」
今剣「それがいいです。
だーいじょーぶですよ。
あるじさまはゆるしてくれますから」
愛染「疲れがとれたら、またいつでも戻って来いよ!」
前田「はい。…暫くの間、ご迷惑をおかけします」
堀川「気にしないで。
こういう時に支え合う為に、仲間がいるんだから。
村正さん、主さんと連絡は取れた?」
村正「ええ、進軍の許可を賜りました。
そこの坊やが問題ないようなら、このまま先へ進みましょう」
前田「進めます。行きましょう、主君の為に」
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審神者「平野くん、早めに気づいてくれてありがとう。
前田くんもありがとうね、お疲れ様。
疲れが取れるまでゆっくり休んで。
薬研、次、貴方にお願いしていい?」
薬研「お、ご指名か。
いいぜ、行ってやるよ」
前田「すみません、お願いします、薬研兄さん」
薬研「ああ。
俺に任せてお前はゆっくり休みな。
んじゃ、ちょっくら行ってくる」
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前田くんの疲労が回復したので、疲れてきた平野くんと交代。
ちらほら槍を見かけるようになり、遠戦を仕掛けてくる敵も増えてきた。
地下33階
愛染「大丈夫か、堀川?
ほら、掴まれよ」
堀川「ありがとう、愛染くん…。
さすがに、ここまで、かな……」
愛染「この階層を走り抜けたんだ、上出来上出来!」
愛染「久し振りにお前と組めて、最高に楽しかったぜ」
堀川「うん、僕も君やみんなと戦えてすごく楽しかった。
悪いけど先に抜けて、休ませてもらうね」
前田「それがいいです。
手入部屋も今は誰も使っていませんし、ゆっくり休んでください」
今剣「おつかれさまでしたー。
あとはぼくたちにまかせてください」
薬研「堀川、傷みせてみろ。
応急処置ぐらいならできるからさ」
堀川「ありがとう、薬研くん。助かるよ」
村正「周囲はワタシが警戒します。
安心して存分に脱いでください、huhuhu」
薬研「村正ぁ、抉られてぇか?(満面の笑みで短刀を構える動作をする薬研)」
村正「遠慮しておきます。
アナタ、激しそうデスから。
まあ、そういうのも好みデスが…huhuhuhuhu」
今剣「あるじさまは、どうしてこれがすきなのでしょう…。
りかいにくるしみます……」